「そうじゃなくて!…」 あたしを傷つけないように、"降ろして欲しい"って事伝えてるのは、よく伝わった。 でも、アキヒロがあたしを傷つけないようにしているだけ… あたしは傷ついていた。 "頼りない。" 本当に、頼りなかった。 家まで送られて、あたしは置いてけぼり。 玄関の前で少しウロウロして… 思い切って家に入る。 自分の家に入る事が、こんなにも大変な事だなんて、考えてもみなかった。