そうだ、あの森へ行こう。 かつて彼女が話していた『忌嫌の森』。 …―『そこに住む獣達はね、個性的で、強いんだって。 きっと彼らは、とても勇敢で、誇り高いんだよ。 素敵だよね。 ただ純粋に生きるって、とても難しい』―… 彼女の声を思い出して、今度こそ涙が溢れた。 遠くで、城から放たれた追っ手の気配を感じながら。 僕は泣きながら、大きく羽ばたいた。