「また、同じ想いをさせたくない」



翼を広げると、ビキリと痛みが走った。
きっともう会えないかもしれない。

大切な、大切な仲間に、微笑んだ。



「助けに来てくれてありがとう」






受け入れてくれた。

笑いかけてくれた。

信用してくれた。

助けてくれた。



"初めて"ばかりの楽しさに…



泣きたい程の、"ありがとう"を込めて。



















バサッ





かのイカロスは勇気だけをその胸に飛んだ。


リンは、この胸の温かさだけが全てだった。