ガラガラッ…




「王…!
聖王!!!!」


「…クロ…スメイアス」


急激に陰った視界に、声を絞り出す。
そして、痛みすら麻痺した目で視線を移す。

異人類種の二人の人間。






「どいてくれ、クロスメイアス」

「笑止!!我が王を捨て置き生きながらえようとするほど愚かではないわ!
去れ!!」


「どけ」




いとも簡単にクロスメイアスは殴り飛ばされた。


嗚呼、

やはり結局はこの者達も城の者であったか。




銀髪は動かず、長身の方が足早に近付いてくる。








体を起こす余力すら、今の私にはないようだった。















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