「そう…ですか、いえ、そうですね」



きまじめにいちいち頷くガイカスについ笑ってしまう。






「いつか、羽付きとか異人類種とかが、差別されない世界があると思うか?」

「へ?」



城に収容される必要なんてなくて、
普通に大切な人と一緒にいることができて、
空だって、きっと自由に飛べる。






「来ますよ。きっと」


穏やかにガイカスが答える。
ここにリンがいたら、なんて矛盾した考えを巡らせる。





「気が合いそうだな」

「はい?」

「お前と、リン。
他人が大好きな所がそっくりだ」




しばらく呆けていたが、やがて笑い出す。


「うれしいなぁ、だったらなおさら会ってみたいや」



普通の人間がガイカスみたいな人間ばかりだったら、もっと世界は変わっているのに、と考え、よくよく考えてみると皆が皆こいつみたいなのはちょっとな、と考え直しまた笑った。







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