B L A S T








まるで夢の世界にいるみたいだ。






見上げると満天の星がきらきらと輝いている。

でもそれ以上に今隣にイツキがいることが夢のようだった。

ミネラルウォーターを口にしながら高台からの景色を眺めるイツキは体育館を出てからずっと黙っていた。

かける言葉が見つからず、楓も黙ってミルクティーを飲む。

やがて生温い風が吹くと、彼がやっと口を開いた。


「楓っていい名前だな」


突然のことに楓は思わずイツキに目をやる。


「初めて彬に楓の話を聞いたときからずっと名前だけ覚えてた」


イツキは目を細めて、楓に優しく微笑みかける。

どうしよう。
嬉しい反面、複雑だ。

だってこのままだと心臓が持たない。