「大丈夫だ!」
おれは歯を食いしばって言った。
「おれのことはいいから、早くセイジのところに行きやがれ!」
「…彬」
「とっとと終わらせて早く帰ろ、ーーッ…!」
足がすくむ。
すると誰かに肩を支えられ、驚いて振り返るといつの間にかタクマやテツ、カズが立っていた。
その後ろにはBLASTのメンバー全員も集まっている。
「藤ヶ谷の言うとおりだ。とっととケリをつけようぜ」
「ったく、手間取ってんじゃねえよ。こっちは何日も飯食わせてもらってねえんだ。腹が減って死にそうなんだよ。早くテツの飯食わせろ、バカ」
とカズはうんざりした表情だ。
毎度ありがとうございます、とテツがカズに頭を下げていた。
ふっ、とおれは思わず綻んだ。
イツキも口端を上げている。
そしてその目はゆっくりとセイジへと向けられた。
「そろそろお遊びは終わりにしないか。セイジ」
冷たい空気が辺りを包む。
ソファに座っていたセイジが立ち上がった。
「そうですね。僕もあなたたちの友情ごっこはもう飽きたところだ」
ジャリッ、と割れた瓶の欠片を踏みつける。
その音はやがてイツキの前で止まった。
「何度、この日を夢見てたこととか。僕はあなたに負けたときからずっと、あなたが憎くてたまらなかったんですよ」
蛇のように、にやりとセイジは不気味な笑みを浮かべた。
「次は負けません。何がなんでも」

