B L A S T


おれとイツキは二手に別れて一斉に走り出した。

最初にアルコール瓶を振り下ろしてきた男を交わし、そいつの顎にカウンターを入れる。

鼻血が飛び散った。


「イツキ!こいつらはおれに任せろ!」


とおれが叫ぶと、イツキは頷いて一直線にセイジの元へ向かっていく。

だが、それを邪魔するかのように次々と仲間がイツキに群がった。

雑魚とはいえ何人も相手にしていると、さすがのイツキも疲れの色が見える。

セイジはというとソファに腰を下ろしながら煙草の煙を吐き出していた。


「…あんにゃろう!高みの見物のつもりかよ」


セイジのことだ。

ここでイツキの体力を削り、弱ったところを狙うに違いねえ。

そうはいくかよ!

おれは雄叫びを上げながら、イツキに群がる仲間に飛びかかった。

驚いた仲間の一人がおれの背中目がけてアルコール瓶を投げつける。


「ーーッ痛え!」


飛び散ったガラスの破片の一枚が左肩に突き刺さった。


「彬!」


赤い血がとばしる。

あまりの激痛に一瞬気を失いかけたが、そばにあった鉄柱に体を預け、なんとか踏ん張った。