「…でも俺をお前と一緒にするな」
えっ、と顔を上げる。
イツキは笑みを浮かべると、続けて言った。
「俺は彬のそういうところが嫌いじゃない」
「…イツキ」
胸が熱くなる。
やっぱりイツキはこういう男なんだ。
絶対におれを裏切ったりしねえ。
「そうですか…」
それまで薄笑いを浮かべていたセイジの表情がとたんに険しくなった。
アルコール瓶を持つその手に力が入る。
「もう下らない友情ごっこはやめにしませんか。僕、そういうのを見ていると虫酸が走るんですよね。何が何でも壊したくなる」
血走ったセイジの目がゆっくりと仲間に向けられた。
「殺れ」
雄叫びが上がる。
すぐさまイツキのそばに駆け寄ると、イツキは呆れた顔をしてみせた。
「なんで戻ってくる。お前なんかいなくても俺だけで十分って言ったろ」
「そうはいくかよ。おれはお前の妹と約束したんだ。ちゃんと守るって決めたんだよ」
「…約束?」
「“お前を生きて帰らせる”。だから絶対に死ぬんじゃねえぞ!」
「…」
「分かったかよ!」
ふっ、とイツキは目を細めた。
「了解」

