どうして

好きの気持ちは綺麗なままじゃいられないんだろう。

ただ愛しく思うだけじゃ足りなくなるんだろう。


純粋なままでいられたなら、

こんなに苦しくなんてならなかったのに。


二年前に

わたしは変わってしまったんだ。


欲望に曝され、

傷つけられて

恐怖とパニックの中

蓮くんの腕に抱きしめられた、あの時に。


守ると誓う唇を

優しく髪を撫でてくれる手を

温かく鼓動する胸を

独り占めしたくて

背中に手を回した。


蓮くんに

触れて欲しい。

汚された場所全てに。

触れて浄化して欲しい。


そう望んだ自分が信じられなくて、

戸惑って、

ますます泣きじゃくった。