ここにいるのは


傷ついた一人の男の子で


恐怖を感じて脅えるだけの、得体のしれない存在じゃない。


わたしはずっと


傷つけられるのが怖くて人と関わることを避けてきた。


他人はみんな大きくて、強いのだと思ってた。


でも、そうじゃない。


人は


こんなに小さくて、こんなに弱い。


――…だから、誰かを傷つける。



だから、間違えてしまうんだ――…。