「……ごめんなさい。
わたし、やっぱり蓮くんが好きなの」



昨日

一晩中考えてた。

もし吉仲先輩の妊娠が本当で

その相手が蓮くんだとしても。


わたしはきっと蓮くんを嫌いにはなれない。

わたしはずっと蓮くんが好きで。

この気持ちだけは変えることなんて出来ないから。



時田くんは腕を組み、首を傾げた。

「もし浅倉が佐和ちゃんを選ばなかったらどうすんの?」

「例えそうでも。
どうしても蓮くんが好きなの」

だからこの先一人になるとしても。

「もう誰かに甘えて寄り掛かるのはやめようって決めたの」