明日、たくさん話そう。

これまでのことも

これからのことも

単純だけど

今なら、なんでも出来そうな気がするの。

「なんか、ご機嫌だね?」

近づいて来た藤平くんに、からかうようにそう言われて、わたしは赤くなって俯いた。

「そう、かな?」

「浅倉くんと何かあった?」

目を見開いてぱっと顔を上げると、藤平くんは少し笑って、プルタブを開け、机に腰を下ろした。

「佐和さんの好きな人って、浅倉くんだよね?
さっき浅倉くんが教室に来た時、すぐ分かったよ。
佐和さん、彼のことばかり目で追ってたからさ」