「はじめましてぇ。
佐和、ミコトさん?」

1番手前にいた、髪を綺麗に巻いた女の子が、口を開く。

足を踏み出して、わたしの目の前まで来ると彼女はニッコリと笑った。


ネイルアートを施した綺麗な指先が、わたしの手首を力いっぱい掴む。

爪が食い込み、わたしは痛みに顔をしかめた。