「さっきの、付き合うフリするって、話」

「あ、ああ。あれ?佐和ちゃんが嫌なら無理にとは……」

「……一時間」

「え?」

「もし、一時間以内に蓮くんが戻ってこなかったら」

わたしは顔を上げ、正面から時田くんを見た。



「わたしと付き合うフリ、してください」