身体を起こし、チョコレート色の瞳を見上げた。

さらさらの前髪、

通った鼻

形のいい唇。


蓮くんを形作る、全てのものが愛しくて、指先で触れていく。

頬を辿り、シャープな顎を伝い落ち、

どちらともなく顔を寄せた。


そっと触れるだけの優しいキス。


柔らかさを確かめ合うように

長く甘く。

ゆっくりと唇を離すと

気持ちが溢れ出して、

涙が零れた。

思いを伝えたくて、震える唇を開く、

「…わたし……蓮くんが……」