枯れ葉を踏み鳴らしながら、体育館の角を曲がったところで、俺は意外な人物に出くわして立ち止まった。

大きな目が驚きに見開かれている。

スカートから伸びた真っすぐな白い足が、距離をとるように一歩下がった。


さらさらと風に揺れる細くて色素の薄い髪。

白い頬。

黒目がちの瞳。

力を入れて抱きしめれば折れてしまいそうに細い身体。


自分の目が

捕捉者のそれのように細まっていくのを感じた。



――佐和、ミコト。