ただ、キミが好き

「…ミコト」

少し苦しげに眉を寄せて、蓮くんは深く息を吐き出した。

蓮くんの動きに性急さが増していく。

何がなんだかわからなくなって、

わたしは固く目を閉じた。

息が乱れ

意識が夢うつつをさ迷い始めた時、

「…ミコ」

切なげに名前を呼ばれ、うっすらと目を開いた。

蓮くんがわたしの髪を撫で、顔を覗き込む。

「………ごめん、ミコ。もう、止めてやれない」

「…………謝ら、ないで」

今出来る、精一杯で微笑んで、首に腕を絡めた。

「わたしが、望んだの。だから、平気」

蓮くんはわたしの手を握りしめ、少し迷ったように瞳を揺らした後、

優しくキスを繰り返しながら、ゆっくりと身体を進めた。

繋がる痛みに漏れる呻き声を、重ね合わせた唇で押し殺す。


抱きしめ合いながら

わたしたちは

ひとつに溶け合い、

混ざり合った。