―――こんな自分は、嫌らしくて、キライ。

でも

もう他に、どうしたらいいのか思いつかないの。



小さい頃は

自覚もないまま言葉で縛っていた。

『いっしょにいよう』

ただ、無邪気にそう言えた。



あの日からは

約束で縛って来た。

『守るから』

その誓いを盾にして、側に居続けた。


だけど

もう、言葉も約束も、

効力を失ってしまったなら



ただの幼なじみでは

蓮くんを繋ぎとめられないの――…。