そして角を曲がると 彼は私と立ち位置を サッと入れ替わった。 一瞬、その動作の意味が わからなかったが すぐに、車道側を 歩いてくれているんだと 気付いた。 そんな些細な気遣いに 嬉しさを感じながら 私は彼の斜め後ろを 1歩後ろから ついていった。 それが なんだかとても幸福だった。