大嫌いだったお兄ちゃん

「泣いてんのか…」




お兄ちゃんはあたしの瞼に浮かぶ涙を指で拭った




「…な…んで…いなくなったの…?」




あたしが質問するとお兄ちゃんの苦笑した




「ごめんな」




お兄ちゃんはただそう言ってあたしの部屋を出ていった




手をとって止めれば良かった…




だけど…手が動かなかった…