その日の夜、出版社の人が私の家に訪ねてきた。 「どうしたんですか?」 「いやあ~鈴蘭さん大人気だね。これプレゼント」 「プレゼントですか?」 私の問いに、微笑みながら言った。 「本を出版する人にとっては、最高の贈り物さ」 帰ったあと、私は大きな袋を開けた。 「これって・・」 中にはたくさんの手紙。 鈴蘭へと書かれたファンレター。 「こんなにたくさん・・」 あまりにも多い量に圧倒する。 私は1枚1枚、手紙を読み始めた。