「ちゃんと話すよ」 何度かキスしたあと、私は淳希に抱きしめられたまま、話し始めた。 「私たち・・別れるの?」 「美鈴。俺たちは別々の道を歩もう、将来の夢の為に」 「夢・・?」 淳希は、何を言ってるの? 「俺、アメリカに行く」 淳希の言葉に耳を疑った。 「アメ・・リ・カ?」 「コンテストに優勝したんだ。美鈴の写真で」 優勝したこと嬉しかったけど、なぜか素直に喜べなかった。 「この前出版社に呼ばれたとき、コンテストの選考者からアメリカへの誘いがあった。」