3人の言葉に、自然と笑顔になる。 「たくさんの人に読んでもらえるといいな」 私の気持ちを見透かしたのか、はるちゃんが言った。 「うん!はるちゃんも買ってくれたの?」 すでに私の本を読んでるのに? 「当たり前だろ。帰ったら読むよ」 その日は、早め解散だった。 私の本を読むからって。 私が鈴蘭だって知ってるのは、極少数。 けど、それでいいんだ。 私は鈴蘭じゃなくて、美鈴だから。 私は私。 これからも、ありのままの私でいたいから。