あたしは気怠い体を起こして、愁哉さんの細い髪を撫でる。 疲れているのかよく眠っている。 「ねぇ…言って下さればいいのに」 あなたが傍にいる限りあたしは甘えてしまう。やっと掴んだ手を離したくない感情で駄目になりそうになる。 「臆病ですわね」 あたしも、 あなたも。