相変わらず空はどんよりしているだけだった。 残念。 雷の日。恐いので拓兄に一緒に寝てもらう日、はいつしか 拓兄と眠れる日、に変わっていた。 拓兄が一緒に寝てくれるようになってからは、もう安心してしまって、今でも雷が恐いのかどうかはわからない。 それでも今まで恐いふりして拓兄のベッドにもぐりこんでいる、というのが現実。 「ゆか、入るぞ。」 拓兄が玄関から呼んでいた。 「うん。」 今日は雷あきらめよう。あたしは中に入った。