「…後悔しても知らない」 部長の声が、静かに響いた。 見透かすような冷たい瞳。 あたしはその言葉に必死にしがみつく。 『いらなくなったら捨てて』なんて自分でもなにを言ってるのかさっぱり分からない。 だけど、本気の関係じゃないなら、せめてもの強がりで。 「…本気で好きになっても知りませんよ」 「問題ない」 部長が、まるで、有り得ない事の様に言うから、あたしは部下を挑む様に見つめて その薄い唇を塞いだ。