「…具合はどうだ?」 部長の低い声が心配そうにあたしを覗く。 ああ、そうか、 こんな大事な場面で、 この人ってば、あたしの体調を心配してやがる。 「…大丈夫です」 だって、顔が赤いのは、具合が悪いとかそんな生理的なものじゃない。 もう、どうだっていい。 だって、この鼓動、 見つめる部長の綺麗な瞳、 「…心配なら」 どうしようもないもの。 「抱いて下さい」 この体のアツサから逃れられない。