ただ、多分あたしの顔は真っ赤で、こんなに男慣れしてなくて無垢な反応が出るなんて恥ずかしかった。 だから、思わず顔を伏せる。 見られたくない。 こんな茹でタコみたいな顔。それに、多分今声を出したら震えそうで思わず唇を噛む。 「冴木、こっちを向きなさい」 その動作がむしろ彼を好奇心の瞳に色を変えさせた事なんて知らずに。