「…どこに行くんですか」 「さあ?決めてない」 部長は楽しそうな様子で答える。何なの?この状況。心臓の音が早過ぎてこのまま死にそう。フワフワ浮かぶ感覚は緊張しすぎなのか。 「とりあえず、食事にする」 機械的な口調、全くいつも通りの部長は、掴み所もない。 流されるままに部長と食事。何の違和感もなく横にいるこの人は、やっぱりそれだけで存在感が強すぎる。