放課後――。 俺は仕事を終わらせて保健室に行った。 保健室のドアを開けると、咲哉がいつものように椅子に座ってた。 「よぉ!」 俺はそう言って手を上げた。 そして咲哉の隣に座った。 「何か悩み事か?」 咲哉が書類に目を落としたまま言った。 「どうしてわかったんだよ!」 こいつはエスパーか? 「お前がここに来るのは、ちょー暇な時か悩みがある時だけだからな」 「そんなことねぇよ」 俺は笑いながら言った。 「で、何悩んでるんだ?」 咲哉は椅子から立ち上がると、コーヒーをいれに行った。