「うわ…さみぃな。」 冬なんて大嫌いだ。 今は春だけど…。 そんな事を思いながら、空を見上げて歩き出す。 ドンッ! 「きゃ!」 誰かにぶつかった。 やべ。 目の前の女は尻餅を着いた。 俺は何とも無い。 「大丈夫か?」 俺は女に手を差し延べた。 俯いてた女が俺を見上げる。 「…ッ」 やべ。 何コイツ…。 俺らは、黙り込んで目を逸した。