「……どういうことだよ」

警戒しながら訊ねると、親父も立ち上がってこちらに詰め寄ってきた。


「誰が勘当だけですませるものか」

「ちょっと待て!!何するつもりだよ!!」

まずい!!親父が暴走し始めた!!

「お、落ち着け親父」と一応声をかけてみるが、もちろんそんな言葉なんて届かず、親父は笑みを浮かべたまま俺たちの目の前に立ち止まった。


「今日で試験も終わって、あとは合格発表と卒業を待つだけだそうだな」

「……それがどうした」

「残念だが、卒業はないと思え」

「……は?」

「すぐにでも退学処分だ」

「はああぁぁあっ!?」

こいつ気でも狂ったか!?一体何を言い出してるんだよ!!


驚愕して声を上げる俺に対し、親父はしてやったり顔でニヤニヤ笑っている。

「この外道がぁっ!!」

「フン!お前の言葉など痛くも痒くもないわい」


俺の暴言にも親父は鼻で笑い、どうだと言わんばかりにふんぞり返っていた。