あれから買い物を済ませ、急いで家に帰った。

食料品だけでなく、桐島の歯ブラシや着替えなど、思い付くものをあれこれ買っているうちに夕方になろうとしていた。



静かに寝室を覗くと、桐島はまだ眠ったまま。

それに安心し、早速買ってきたもので、桐島の食事を作る。


「風邪って言ったらおかゆだろ」

米と卵を取りだし、料理に取りかかろうとしたその時、

「………先生…?」


桐島が寝室から出てきた。