秋津君は素知らぬ顔で羽織っていたTシャツを脱いだ。
宝井さんもそれ以上は何も言わず、黙ってシャツを脱いだ。
「ッキャー!」
私の突然の悲鳴に、水着姿の宝井さんと秋津君はその場で固まった。
デッキチェアを準備した鷹護さんと河野さんが何事かと駆け寄って来た。
両手で顔を覆い蹲る私に、河野さんが隣にしゃがんで
「お嬢、どうしたの?」
と心配そうに肩を抱き寄せた。
「お前たち、お嬢様に何をした?」
鷹護さんが宝井さんと秋津君に問い質す。
「まだ何も…なぁ、秋津?」
流石に訳が解らないと宝井さんが秋津君に同意を求める。
「まだってこれから何かするつもりスか?宝井さん…自分たちはただシャツを脱いだだけです」
秋津君も訳が解らない様子だった。
無理もない。
だって彼らは本当に水着姿になっただけだから…
問題は私。
中学が女子校だったから、男の人の裸に免疫がないのだ。
いくら水着姿とは言え、男の人の裸なんて初めて見た!
これでは泳ぐどころじゃない。
宝井さんと秋津君の水着姿が目に入らないように俯きながら、みんなに事情を説明した。
情けないやら恥ずかしいやら…
でも、そんな私を誰も笑わなかった。
「秋津、済まないが人数分のウェットスーツを持って来てくれ」
直ぐに指示を出したのは鷹護さん。
「水着姿でそんなに照れるなんて、お嬢はホント可愛いんだから♪」
優しく私の頭を撫でながら、河野さんがフォローしてくれる。
「シャツ着たから顔上げれば?秋津が戻るまでデッキチェアで休みなよ。顔真っ赤だし」
と言ってくれたのは宝井さん。
へたり込んだ私を軽々と抱き上げて、鷹護さんがデッキチェアに座らせてくれた。
河野さんがパラソルを調整して、私が日陰に収まるようにしてくれた。
宝井さんはすっかり温くなったアイスティーを新しく淹れてくれた。
ちょっと私、甘やかされ過ぎじゃないですか?
そうこうしている間に、秋津君がウェットスーツを持って来てくれた。
「お嬢様はこちらの更衣室をお使いください」
別荘とは反対側にある更衣室と呼ぶには立派な建物の前で、鷹護さんからウェットスーツを受け取る。
「何かございましたらお呼びください」
鷹護さんはそう言うと背を向けて、スッと正したいつもの姿勢で立ったままになった。
宝井さんもそれ以上は何も言わず、黙ってシャツを脱いだ。
「ッキャー!」
私の突然の悲鳴に、水着姿の宝井さんと秋津君はその場で固まった。
デッキチェアを準備した鷹護さんと河野さんが何事かと駆け寄って来た。
両手で顔を覆い蹲る私に、河野さんが隣にしゃがんで
「お嬢、どうしたの?」
と心配そうに肩を抱き寄せた。
「お前たち、お嬢様に何をした?」
鷹護さんが宝井さんと秋津君に問い質す。
「まだ何も…なぁ、秋津?」
流石に訳が解らないと宝井さんが秋津君に同意を求める。
「まだってこれから何かするつもりスか?宝井さん…自分たちはただシャツを脱いだだけです」
秋津君も訳が解らない様子だった。
無理もない。
だって彼らは本当に水着姿になっただけだから…
問題は私。
中学が女子校だったから、男の人の裸に免疫がないのだ。
いくら水着姿とは言え、男の人の裸なんて初めて見た!
これでは泳ぐどころじゃない。
宝井さんと秋津君の水着姿が目に入らないように俯きながら、みんなに事情を説明した。
情けないやら恥ずかしいやら…
でも、そんな私を誰も笑わなかった。
「秋津、済まないが人数分のウェットスーツを持って来てくれ」
直ぐに指示を出したのは鷹護さん。
「水着姿でそんなに照れるなんて、お嬢はホント可愛いんだから♪」
優しく私の頭を撫でながら、河野さんがフォローしてくれる。
「シャツ着たから顔上げれば?秋津が戻るまでデッキチェアで休みなよ。顔真っ赤だし」
と言ってくれたのは宝井さん。
へたり込んだ私を軽々と抱き上げて、鷹護さんがデッキチェアに座らせてくれた。
河野さんがパラソルを調整して、私が日陰に収まるようにしてくれた。
宝井さんはすっかり温くなったアイスティーを新しく淹れてくれた。
ちょっと私、甘やかされ過ぎじゃないですか?
そうこうしている間に、秋津君がウェットスーツを持って来てくれた。
「お嬢様はこちらの更衣室をお使いください」
別荘とは反対側にある更衣室と呼ぶには立派な建物の前で、鷹護さんからウェットスーツを受け取る。
「何かございましたらお呼びください」
鷹護さんはそう言うと背を向けて、スッと正したいつもの姿勢で立ったままになった。

