無我夢中で走るあたしを栗城は追いかけてくる。 丁度やってきた先生が走っている栗城に 「もう、大丈夫なのっ?」 と心配そうに言っているのが後ろのほうで聞こえた。 でも、栗城はそれを無視しあたしを追いかけてくる。 男と女の身体能力は明らかですぐに捕まってしまった。 「もう…っどうしてっ…追いかけてくるのっ…ハァ、ハァっ…」 「逃げるからだろ?」 息切れしているあたしに、余裕な口調で言ってくる栗城。