「あっ、やばっ!」 遅刻しちゃう!! 食パンを食べ終わったころ慌てて学生鞄を持って家を出た。 玄関を出ると冷たい風が一気に部屋へと流れ込む。 容赦なくあたしの顔にも当たり鼻を真っ赤に染めた。 マフラーも意味がないほど冷たくなってしまう。 真冬を目の当たりにしたあたしの頭からは陽希のことなんてすぐに消えて、寒いという感情に支配された。 それにしても、真冬のミニスカは辛い。 足は気持ち悪いほど鳥肌がたっている。