「栗城!!全然、嫌じゃないから、一緒帰ろ!!」


何故か、こんなことを叫んでしまっていたあたし。

栗城は、振り返り驚いた顔。


でも、一番驚いてるのはあたし。


なんで、あんなこと言ったんだろうと考えているとあっという間に家についた。

「ありがとうね」


あたしは、お礼を言って栗城の傘から出た。


栗城は、「いや」と照れたように言うと来た道を戻り始めた。


えっと…


もしかして


「家逆方向だった…?」


あたしは、帰ろうとする栗城を引き止めた。


すると、栗城は


「全然へーき♪心配ありがとな!華ちゃん」


と、片手あげるとヒラヒラさせて帰って行った。



あたし、またドキッとしちゃった…



栗城は、やっぱりよくわかんない…


変なやつだし、軽いやつだけど、優しかったりするんだよね。



てか、あたし華ちゃんって呼ばれてた?


本当は怒りたいとこだけど栗城には迷惑かけちゃったし…


多目に見るか!


なんて、考えて家に入った。