「意味わからないんだけど… 栗城と別れるつもりなんてないよ」



「いえ、いずれ別れることになるんです。ならば、今別れるほうが忘れやすくなると考えたんですがね…… 仕方ありませんね。」



謎の美少年は、本当に謎だらけでそう言うと去っていった。



いずれ、別れることになるなんて…



どうして、そういうこと言えるんだろう。



あたしは、胸につっかえたものが取れないまま栗城がいなくてよかった…なんて安心していた。



だって、栗城いたらきっとあの美少年に殴りかかっていたような気がするから。