「ごめんなさい」

こぎつねは石の上からピョンと飛び降り、石と向かい合いました。

「石コロさんは、この丘にずっといるの?」と、こぎつねは訊きます。

「ああ、そうさ。オイラには手足が無いからね。もう何十年もこの丘の上で、空を眺めてるんだ」
と、石が大きな口を開けて答えました。