──二日後
ハロルドは痛みによる説得の準備を同志たちに命令した。
この数日、トラッドの自由にさせていたが、ただお喋りをしているだけにしか見えずハロルドは苛立ちを募らせていた。
息子を信じてはいるものの、行動が遅すぎると業を煮やしトラッドに声を掛けることなく痛みによる洗脳を実行しようとしている。
息子に断りを入れなければならない理由などないのだから、勝手に進めても文句を言われる筋合いはない。
──青年たちの戸惑いはベリルからよく見て取れた。
平静を装ってはいるが、強ばった面持ちと並べられる器具に何をやろうとしているのかは一目瞭然だ。
ハロルドやトラッドとは違い、誰かを傷つける事への恐怖心や罪悪感を拭う決意や割り切りはないだろう。



