あたしには、顔を見なくても判る。
声を聴かなくても判るよ。
「ナギ!ナギ!!」
あたしは、彼にしがみくように抱きついた。
「バカ……バカバカバカ!なんであたしに何もかも隠すのよ……!あたしがどんなに心配したか……ひっく……もう、バカ!あんたなんか知らない!だけどもう、隠さないでよっ!」
あたしは言ってる事がめちゃくちゃで支離滅裂だった。
「相変わらず理路整然とした話はできないか、カボチャアタマ。
ハロウィンにはまだ早いぞ」
ナギの口からは相変わらずの毒舌が出たけれど、その声はいつもとは違う。
優しくて温かな、柔らかい声。
ナギは絡まった腕を引き離すと、あたしの青い瞳を真っ直ぐに見た。
今までにない、瞳。
もう、逃げない。
もう、はぐらかさない。
そんな真実味を帯びた淡い瞳に、あたしの呼吸は浅く鼓動は速くなる。



