オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




……お父さんが逮捕。


だからなの?


だから、お父さんはエレベーターであんな話をしてくれたんだ。


あたしは、やっとお父さんの意図を理解した。


きっと、事件が明るみになるから、あの時にはすでに覚悟していて……。


だから、自分の心中を。


「君は先月鈴木人事部長に逢えたろう?

あれは、凪から言い出した事なんだよ。

凪はあの時既に産土グループの巨額の脱税の証拠を掴んでいた。

私も協力していて、直ぐにでも告発出来たのだけれど。
きっと凪はコトが明るみになる前に、君に父親と和解してほしかったんだと思う。私に1ヶ月待って欲しいと申し入れたから。
理由は言わなかったけど、君の為だとピンと来たよ。
あの時水面下では凪専務側と麗子社長側でかなり激しい戦いが繰り広げられてたから、凪は君をそばに置く事で守ろうとした」


赤石さんの言葉から、あたしはひとつひとつの疑問が氷解していった。


なぜナギはあたしを東京に連れてきたのか、強引に秘書になどしたのか。


そして、なぜエレベーターであんな顔をしたのか。