オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




「……凪にとっても、君は必要不可欠なんだよ、杏子」


赤石さんはそう言うと、なぜか携帯電話を取り出して開いた。


そして馴れた手つきで何か起動させると、窓際にアンテナを伸ばしテーブルに置いた。


画面上に表示されたのは、ワンセグ放送のお昼のニュース番組。


そこで聴こえてきたのは……。


『産土商事の逆粉飾決算による巨額脱税及び背任、横領事件により逮捕されたのは、高林元経理部長、鈴木元人事部長の2人となりました。

検察側は更に関わった人物がいるとみて両容疑者から追及をするとしています』


鈴木人事部長……


お父さん!?


まさか!?


あたしが呆然としていると、ニュースは産土商事を始めとする産土グループ全体の株価が下落し始めた事実を淡々と述べてた。


「お父さんが……」


お母さんは衝撃のあまりか真っ青な顔で、体を支える力も失ったようにガクガクと震えてた。


「コトが取締役社長や代表取締役にまで波及するのは時間の問題だろう。お父さんには気の毒だけど」