「おばあちゃん、猫好き?」
タンスから服を引っ張り出している静江おばあちゃんに、博君が何気に訊いてた。
「ああ、儂は犬も猫も好きさぁ。文鳥なんかも飼ってな、そりゃあ賑やかじゃったんよ。
やっぱり博君には青色が合うねえ」
ちょうど良さそうな丈のズボンを幾つか並べた中から、静江おばあちゃんは青いチェック柄のズボンを博君の体に当てながら答えた。
「じゃあ、何で今は飼ってないの?いつもひとりじゃ寂しいでしょう」
あら、まあ。
あたしはちょっぴり驚いた。
何をするにもどこか遠慮がちで、あんまり子どもっぽくなかった博君が……。
いきなり子ども特有の『無邪気を装いながら残酷な核心を突く質問攻撃』ですか!?
あたしは思わず静江おばあちゃんを見たけど、おばあちゃんは特に表情も変えずに淡々としてた。
「飼ってたのは……そうさね。25年くらい前までかねえ。
飼っていた犬が死んじゃってから、それ以来辛くなってペットは飼わなくなったんよ」
「わかるよ、オレ。クロがいなくなって寂しいし、悲しいもん」
タンスから服を引っ張り出している静江おばあちゃんに、博君が何気に訊いてた。
「ああ、儂は犬も猫も好きさぁ。文鳥なんかも飼ってな、そりゃあ賑やかじゃったんよ。
やっぱり博君には青色が合うねえ」
ちょうど良さそうな丈のズボンを幾つか並べた中から、静江おばあちゃんは青いチェック柄のズボンを博君の体に当てながら答えた。
「じゃあ、何で今は飼ってないの?いつもひとりじゃ寂しいでしょう」
あら、まあ。
あたしはちょっぴり驚いた。
何をするにもどこか遠慮がちで、あんまり子どもっぽくなかった博君が……。
いきなり子ども特有の『無邪気を装いながら残酷な核心を突く質問攻撃』ですか!?
あたしは思わず静江おばあちゃんを見たけど、おばあちゃんは特に表情も変えずに淡々としてた。
「飼ってたのは……そうさね。25年くらい前までかねえ。
飼っていた犬が死んじゃってから、それ以来辛くなってペットは飼わなくなったんよ」
「わかるよ、オレ。クロがいなくなって寂しいし、悲しいもん」



