だからというわけか、通常生物に及ぼす悪影響が小さく抑えられているみたい。
この黒きアプレクターは、人間が源ではないと感じられる。
通常アプレクターはその源である存在の姿形を借りて具現化するケースが多いのだけれど、このビルのアプレクターは特定が難しいかな。
《ほう、こいつは凄いのう。これほどまでに規模の大きな同朋を視るのは初めてじゃな》
牛乳瓶を手にしたアプレクターじいちゃんがそう言った。
因みに、アプレクターじいちゃんは具現化すれば人の目に触れられるように出来るけど、その逆も出来るから、ひと一人くらいなら隠すコトも出来るんだよね。
だから、牛乳瓶みたいな小さなものだったら消して持ち運べるわけ。
(初めて?500年生きてるじいちゃんでもそうなの?)
《そうじゃな……例えばそこにおる凪殿の母君じゃが、えらくないすばでいじゃのに、儂の食指が動かん。
見た目に容易に惑わされる人間には解らんじゃろうが、儂から視れば醜い本質しか目に映らぬわいな》



