《彼を信じてあげて、あなたは決して疎かにはされてないから。それと、赤石には気をつけてね。奴には暗い陰が纏わりついてるから》
スズメはそう言って、普通のスズメに戻り豆を啄んだ。
疎かにされてない?
本当に?
もし、もしそうならあたしは。
《赤石に気をつけよ、か。もっともな忠告じゃな》
アプレクターじいちゃんが言った。
《儂はあやつに全く触れられなかった。うまく説明できなんだが……あやつからは同朋に近い、それも、よからぬ気配を感じた。
凶々しさや悪意は感じ取れなんだが、なにやら不吉な予感がするぞよ》
そうだった。あたしが赤石にされた時、助けてくれようとしたアプレクターじいちゃんの力が一切通用しなかったんだ。
あたしは思い出して身震いしそうになった。
もしもナギ達が来なかったら、自分がどうなっていたのか考えたら。
怖かった。
でもそれ以上に恐ろしいのは、赤石の目だった。
明るい笑顔を見せてたのに、黒い瞳は底なし沼のように昏く深い闇が湛えられてた気がしたから。



