オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




「そう?……でもさあ、キャン、寂しそうに見えるよ?親友の前でくらい、強がるのよしなよ。
ナギ君、大学と会社で忙しくてなかなか逢えないんでしょ?」


……やっぱり、ユリにはかなわないや。


あたしは両手で包んだ炭酸飲料の缶を膝に乗せて、ユリには否定も肯定もせずにいた。


確かに、今のナギには産土探偵事務所の所長以外にも色んな立場があった。


大学生としてのナギ、産土グループの後継者としてのナギ。


ナギは社会人学生として大学を飛び級で来春卒業予定だし、産土電機や産土商事を始めとするグループ会社の代表権も得てる。

加えて産土探偵事務所の所長もしてるから、実家の産土書店には滅多に帰って来られないほどの多忙さだった。


ナギとあたしはお母さんや俊一さんも加えて一緒に暮らすようになってもうすぐ3年になるけど、年を追うごとにナギは忙しくなって、すれ違うことが多い。


わかってたけど、覚悟してたけど。


彼のそばに居られない、逢えない寂しさは、自分の予想以上に心身に影響があったんだよね。