オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

やっぱりナギは寒空の下で待っているなんて愁傷なコトはなくて、あたしはいつも通りに仕事をこなす。




ナギはお昼頃にやっと姿を現した。



なぜかその無表情さには昨日より磨きが掛かっていて、すごく不機嫌なのが判ったから、あたしは内心ため息をついた。


何もあたしが明日休みを取ろう、って時に機嫌を悪くしなくてもいいじゃない。


何にも話さないからナギの事情なんてあたしは知らないし、不機嫌の原因がもしも私情なら、なおさら仕事に持ち込んで欲しくないよ。


もしかしたら夕べの悪戯が原因かとも思ったけど、それなら倍どころか10倍返しくらいにするのがナギだから、黙り込んでいるのをみる限りはどうやら違うみたい。



どうやって明日休む話を切り出そうか悩んでいると、意外にもナギからその話がでた。




「明日、事務所は休みにする」