だけど、この色やデザインはどこかで見覚えが……?
アプレクターじいちゃんが手にしたトランプは、ダイヤのキングだった。
《ぺっ、ぺ!何でござるか、この花札は》
は、花札ねえ……。
アプレクターじいちゃんのいた江戸時代は、トランプなんてなかったろうし。
ナギがカードを切ったあと、アプレクターじいちゃんや『ありす』を含めた全員にカードを行き渡らせた。
アプレクターじいちゃんと『ありす』はみんな見えてるのか、取り立てて不思議そうな目は誰も向けない。
こりゃあ、やっぱりアプレクターじいちゃんの言うとおりに、“力が漲った”からみんな視えるようになったのかな?
それにしたって、博君やマモル君ならともかくも、他の人たちが何の違和感もなく自然とアプレクター達を受け入れるなんてね。
《……これ……わたしのカードだわ》
『ありす』が、古くてボロボロのトランプを愛おしそうに見つめながらそう“言った”。
「え、これあんたの?」
博君に訊かれた『ありす』は、しばらく黙った後にコクリと頷いた。



